クリニック開業支援 クリニック開業までの流れとやるべき事 税理士法人 FP総合研究所
9.医療機器の選定

《ワンポイントコメント》

  • 医療機器についてはリース契約・売買契約の2通りがあますが、十分に検討して収支計画に見合った選択をしないといけません。

  • 病院で使用していた高度医療機器などをそのまま購入するかは、投資効率から十分に検討しなければいけません。

  • 昨今、電子カルテの普及で開業される先生のほぼ7割の先生方が電子カルテを採用されています。電子カルテのメーカーはソフトのみの販売のメーカーから高級な電子カルテのメーカーまで約20社以上もあり、使い勝手やメーカーの実績なども十分に検討し、デモ実施をして決定することが大事です。

  • また、電子カルテの保守料も結構高く設定されていますので注意してください。

  • 科目によっては予約診療システムの導入が増えてきており、電話での予約やWEBでの予約があり、価格も70万円から250万円と予約の仕方によって大きく異なります。小児科・皮膚科などでの採用が多いが電子カルテでも予約が出来るメーカーもあるので十分に検討して採用することが大事です。

 

医療機器の役割

日進月歩の医療機器にあって、遠隔医療や診断におけるIT化などは、単なる医療機器の使い勝手を改善するだけでなく、医療のあり方そのものを変えていく可能性を秘めています。
開業に当たっては、これら近い将来の変化をも見据えることも重要ですが、必須の機器を中心に経営に即した導入の検討が現実的です。

 

医療機器の導入

導入機器については、患者中心に、その治療、検体に必須のものから選ぶこととし、最新の医療機器の導入については効率と患者との信頼関係のなかで、予算との兼ね合いのうえ導入するのが望まれます。
医療機器を大別すると患者の検体、検体用機器、治療用機器、診療付帯機器及びカルテを始めサービス業務管理にもちいる機器に分けられます。

  • 医療機器の選択の判断基準
    1.性能  2.構造  3.安全性  4.信頼性  5.耐久性  6.処理能力  
    7.使いやすさ  8.保守点検の容易さ  9.ランニングコスト  
    10.採算性(コストパフォーマンス)  11.アフターサービス です。

  • 医療機器の導入基準
    医療機器の必要性が実際にどれだけあるのか、その主な使用目的は何か明確にすることが必要です。また、医療機器の利用がどれ位予想されるかを調査する必要があります。

    • 日常の診察に使用頻度が多いもの。

    • その機器がないと診察に不都合が生じるもの。

    • 使用頻度と処理能力がマッチしているもの。

    • 緊急用の機器は使用頻度に関係なく常備すること。

    • 高度な設備機器を装備して専門性を打ち出すのか、
      軽装備で病診連携でゆくのか自院の治療方針を決める。

    • 原価の意識を持つこと。VAの価値分析を行う手法で、
      要するに機能が変らなければ、安いコストを使う。

設備の想定稼働率によって個別収支計算を行い、購入の妥当性を検討することが必要です。

 

医療機器購入

医療機器の購入には、各科別の専門的知識が必要で、幾つかの注意点があります。主に次のようなことに注意することが必要です。

1. 複数の業者に見積書の提出を依頼する。
2. 自院にとって必要な専門機器も広範囲に扱っているか。
3. 中古、再生品、修理品も扱っているか。
4. 適正な価額提示か。
5. 自院の立場になって、機器の選択を行い協力的か。
6. 導入にあたり、購入、リース、レンタル等の選択ができるか。
7. 銀行及びファイナンス会社、リース会社と提携があり、手続きに際して協力がもらえること。
8. 導入後のアフターフォロー、メンテナンスが信頼できる。


これらのことに注意をしながら開業当初から、必須の機器以外、大量に購入しないように注意することが必要です。

 

資金調達(借入か、リースか)

資金調達状況や金利、今後の経営状態の予測などを考慮して、最適な財務管理を検討しなければなりません。

【銀行借り入れとリースを比較した場合のリースのメリット 】
  1. 銀行、不動産、有価証券等の担保提供がいらない。
  2. 銀行借入れに比べて手続きが簡単である。
  3. 財務比率を悪化させない。
  4. 銀行の借入れ枠を残しておける。
  5. 機器の陳腐化を防げる。
  6. 損金(経費)計上できる。
  7. コストの計算が容易にできる。


【リースで導入の場合の検討事項】
  1. 医院の患者層から必要な機械であること。
  2. 機械の稼働率をあらかじめ予測し、採算面で無理をしないこと。
  3. 中途解約ができない。
  4. 借入に対してリース期間が短い。
  5. 月々のリース料の支払いが固定費を押し上げる。
  6. 財務上、固定負債に計上されないが、あくまで長期借入れと同様と考えること。

以上の点から、一時的な負担感が少ない為、リースによる不相応な高額の機械を導入し、経営の圧迫要因にならないように十分注意することが必要です。

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