クリニック開業支援 クリニック開業までの流れとやるべき事 税理士法人 FP総合研究所
10.広告・宣伝

《ワンポイントコメント》

  • 広告については、院内看板・周辺電柱看板・駅看板・ハローページなどがありますが、広告は十分に検討しないと色々な業者が存在していますので注意してください。

 

診療所における広報

広報には、公的な性格と私的な性格の2面があり、公的には患者への公平な情報提供などが該当します。私的には増患のための情報提供や独自の患者サービスなどの情報発信などが該当します。広告は広報の一部で、不特定多数に向けて発信する情報のことです。医療の場合は「医療広告規制」(医療法69条)があって、一般企業が行える範囲の広告と比べかなり厳しい規制がありますが、第4次医療法改正(平成14年4月1日施行)で広告規制の大幅な緩和が行われました。具体的に広告できるのは下記の事項の通りです。

広告事項 内容
(1)医療の
 内容に関する情報
・専門医の認定 ・分娩件数 ・治療方法
・平均在院日数 ・手術件数 ・疾患別患者数
(2)医療機関の
  構造設備・人員配置に
  関する情報
・医師/看護師等の患者数に対する配置割合
・売店/食堂/一時保育サービス等
(3)医療機関の体制整備に
  関する情報
・セカンドオピニオンの実施 ・症例検討会の開催
・電子カルテの導入・入院診療計画の導入
・患者相談窓口の設置・医療安全のための院内管理体制
(4)医療機関に対する評価 ・財団法人日本医療機能評価機構の個別評価結果
(5)医療機関の運営に
  関する情報
・病床利用率 ・外部監査 ・理事長の略歴
・患者サービスの提供体制にかかわる評価 (ISO9000s)
(6)その他 ・医療機関のホームページアドレス等

さらに、今般の第5次医療法改正を含んだ医療制度改革によって、現行のポジティブリストよりも広告可能な内容が拡大することとなります(平成19年施行)。しかし、主観的な、たとえば「無痛」「巧い」という表現はできません。

 

広告宣伝方法

開業後の患者行動は看板やチラシなどのマス媒体から徐々に口コミなどに変化していきます。一般的に初年度は少し多めの広告費用を投入し、まずは自院の存在をアピールして、2年目以降は医院名の浸透度に応じて広告予算を絞り込むとよいと思います。また、「どの媒体を使うか」「何を伝えたいか」をよく検討して、効果的な広告を行うことが大切です。

広告宣伝方法には次の広告手法があります。

  1. 電柱看板
  2. 駅看板
  3. 電話帳(タウンページ)
  4. 野立看板
  5. 電車・バス広告
  6. ポスティング/新聞折込みチラシ
  7. 内覧会
  8. インターネットホームページ等

 

開業までの広告展開の手順

1. コンセプトにあった方針で、広告媒体を選択、各広告の費用を決める
2. 広告展開のアウトラインをつかむ

    ロゴマーク
    イメージの統一

    求人

    求人専門誌 スタッフ募集
    折込チラシ

    開院通知

    開院通知 挨拶状
    折込チラシ
    ポスティング

    存在告知 誘導

    理念パネル 院外サイン
    交通広告 駐車場 院頭案内
    看板 電柱広告 野立看板

    備付の印刷物等

    診察券 封筒 薬袋 カルテ
    レントゲン フィルム包装紙
    レターヘッド 名刺 紹介状 便箋

    情報発信

    院内サイン ホームページ
    リーフレット 広報誌

    その他

    受付対応 制服 靴
    絵画 時計

3. ロゴマークを作る
4. スタッフの募集
5. 広告媒体の表現を具体的に決定・手配
6. 広告の露出(存在告知、開業通知の発送等)
7. 内覧会
8. 開院
9. 開院後の対応(開院後の広告展開も開院前に事前に準備しておくこと)

 

見えざる経営資源

来院のきっかけとして一番多くあげられる理由は「知り合いからのすすめ」であり、「口コミ」が大きな要素となっています。しかし、近年では「医院のホームページを見て」というのが増えてきており、 ホームページを無視できない状況となっています。
そして、患者側はどのようなクリニックを選択するかといえば、「先生の誠実で優しい人柄」「礼儀正しく心優しいスタッフ」等の安心感・信頼性を得る医師を求めているようです。

 

多くのホームページで一般的に掲載されている内容

1. 診療時間帯
2. 診療科目・専門性
3. 交通アクセス
4. 予約時の連絡先など
5. 医師の経歴、スタッフの顔ぶれ
6. 医院の特徴、医院からのメッセージ
7. 医院の雰囲気・受け入れ態勢等

 

コミュニケーションによる情報の確立

一般企業においては、“いかに早く安定収入を確保するか”が起業した際の最大の関心事となりますが、診療所の開設においては、安定的、継続的に信頼されるサービスを提供し続けていくことが必要です。そのためには、あらゆるコミュニケーション手段を活用することを念頭に置くことが重要となります。つまり、看板やDM・チラシといった広告・宣伝などで開業の事実や診療内容などを伝えるだけでなく、地域住民など多くの関係者(ステークホルダー)とのコミュニケーションをいかに図っていくかという、厚みのある広報活動が、医療機関には重要となります。

9. 医療機器の選定へ 11. 従業員募集・面接・採用へ
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