【No1044】令和8年 公示価格発表
令和8年3月18日に国土交通省より令和8年地価公示が発表されました。地価公示とは、地価公示法に基づき毎年1月1日時点の地価(「正常な価格」)を、住宅地・宅地見込地・商業地・準工業地・工業地・市街化調整区域内宅地などの地域に分け、不動産鑑定士等が評価し国土交通省が3月中旬頃に公表するものであり、一般の土地の取引価格に対して指標を与えるとともに、公共事業用地の取引価格の算定等の規準とすることを目的に行われています。令和8年の標準地の設定数は、計26,000地点(市街化区域20,582地点、市街化調整区域1,360地点、その他の都市計画区域4,042地点、都市計画区域外の公示区域16地点)となっています。
<令和8年公示価格の動向>

【全国平均】
全国平均では、全用途平均・住宅地・商業地のいずれも5年連続で上昇しました。全用途平均と商業地は上昇幅が拡大しましたが、住宅地は前年と同じ上昇幅(2.1%)となりました。 全国の地価は、景気が緩やかに回復している中、地域や用途により差があるものの、三大都市圏(特に東京・大阪)では上昇幅が拡大し、全体として上昇基調が続いています。
【三大都市圏平均】
三大都市圏平均でみると、全用途平均・住宅地・商業地のいずれも5年連続で上昇しました。東京圏及び大阪圏では上昇幅の拡大傾向が顕著に継続していますが、名古屋圏では上昇幅が縮小しました。
【地方圏平均】
全用途平均・住宅地・商業地のいずれも5年連続で上昇しました。地方四市(札幌市・仙台市・広島市・福岡市)では上昇幅が縮小しました。また、その他の地域でも住宅地の上昇幅が縮小するなど、勢いに落ち着きが見られます。
【概括】
住宅地については、低金利環境や住宅取得支援策などにより、住宅需要は引き続き堅調です。特に東京圏・大阪圏等の中心部でマンション需要が旺盛な地域や、子育て環境が整備され転入者が多い地域では高い上昇が見られます。また、リゾート地域では別荘や移住者向け住宅需要を背景に上昇が続いています。
商業地については、店舗・ホテル需要が堅調なほか、オフィス市場でも空室率の低下や賃料上昇により収益性が向上し、地価上昇が継続しています。特にインバウンドが増加した観光地や、再開発事業が進展して利便性向上が期待される地域では高い上昇を示しています。
地価公示は、相続税や固定資産税等の評価額に広く影響を及ぼすことから、今後も継続して動向を注視する必要がありそうです。
(文責:税理士法人FP総合研究所)