【No174】「オンライン資格確認」のプレ運用について

 令和2年10月7日の医業経営FPNews【No.157】令和2年12月9日の医業経営FPNews【No.166】でご案内してきました「オンライン資格確認」が来月よりスタートとなります。

 現状、3月下旬からの本格運用が予定されていますが、それに先立ち、3月上旬よりプレ運用が開始されます。

 そこで、「オンライン資格確認」の制度のおさらいを含め、プレ運用の内容についてご案内します。

1.「オンライン資格確認」の制度のおさらい

 「オンライン資格確認」とは、マイナンバーカードのICチップ又は健康保険証の記号番号等により、オンラインで健康保険の資格情報の確認をする制度のことです。

 オンラインで資格を確認することにより、医療機関・薬局の窓口で、直ちに資格情報の確認ができるようになり、保険診療を受けることができる患者かどうかをその場で判断することで、レセプトの返戻や窓口業務における入力の手間が減少します。

 また、常に支払基金・国保中央会とオンラインで接続されるため、医療機関・薬局は支払基金・国保中央会から情報の提供を受けることができるようになります。

 導入する医療機関へは、顔認証付きカードリーダーの無償提供や周辺設備の整備にかかる費用の補助が行われます。

 詳しくは、医業経営FPNews【No.157】医業経営FPNews【No.166】よりご確認ください。

2.顔認証付きカードリーダー等の申込状況(令和3年1月31日時点)

 顔認証付きカードリーダー等の申込状況は、令和3年1月31日時点において以下のとおりです。

厚生労働省ホームページより引用

3.プレ運用の発表とその内容

 令和3年1月29日に厚生労働省よりプレ運用についての発表がありました。

 プレ運用では、3月下旬からの本格運用に向けてのテストという位置づけで、500施設程度を目安に、本格運用時と同じ環境下で、患者の方にもマイナンバーカードや健康保険証を使って受診していただくことが予定されています。

 厚生労働省は、「オンライン資格確認」のプレ運用に協力可能な医療機関・薬局を公募により募集しており、参加した医療機関へは、顔認証付きカードリーダーの優先手配やプレ運用医療機関・薬局専用のポスターの配布などが行われます。

 プレ運用に応募したい医療機関・薬局は、「オンライン資格確認に係る医療機関等向けポータルサイト」のマイページ内にある申込画面から申し込むことができます。

《参加条件》

 ①令和3年3月上旬までにオンライン資格確認に関するシステム・ネットワーク等の環境が準備できている見込みであること(資格確認端末、顔認証付きカードリーダーの設置などを含む)

 ②医療機関等運用テストを2月末までに実施できること

 ③以下の事項を承諾できること

 ・令和3年3月4日(予定)のプレ運用開始に協力すること

 ・厚生労働省HPに「プレ運用実施医療機関・薬局」として施設名を公表すること

 ・3月4日以降、週次で実施予定の「プレ運用実施状況アンケート」に協力すること

《今後のスケジュール》

 令和3年1月29日 プレ運用参加医療機関・薬局の公募開始

 令和3年2月12日 プレ運用参加医療機関・薬局の公募締切

 令和3年3月上旬 プレ運用開始

 令和3年3月下旬 オンライン資格確認スタート

厚生労働省ホームページ 報道発表資料より引用

(文責:税理士法人FP総合研究所)