【No203】令和3年の最低賃金改定が決定しました

 医業経営FPNewsNo.197でご案内致しました令和3年度の最低賃金の引き上げについて、令和3年8月30日に厚生労働省より確定最低賃金額が公表されました。令和3年10月1日より順次適用されることとなりますので、労働者の賃金が最低賃金額を下回っていないかどうか確認が必要となります。

 そこで、今回は厚生労働省より公表された令和3年度の確定最低賃金額について速報でご案内致します。

1.令和3年度の確定最低賃金額

単位:円

『厚生労働省ホームページ 令和3年度地域別最低賃金改定状況』を基に作成

2.今年度の傾向と今後の対応について 

 令和2年度の改定では、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、最低賃金の大幅な引き上げは行われませんでした。しかし、令和2年度の引き上げ幅が少なかったせいか令和3年度の改定では全国平均28円という、過去最大の引き上げ額となりました。

 新型コロナウイルス感染症の影響がまだまだ残る中での最低賃金額の引き上げは、事業主にとって医業経営に一定程度の影響を及ぼすものと思われる改定となります。今回の改定は令和3年10月1日以降に順次効力発生日が到来しますので、労働者への周知と10月分以降の給与計算の際には最低賃金額を下回っていないかどうかの確認が必要となります。

(文責:税理士法人FP総合研究所)