【No397】雑所得に係る改正通達(業務に係る雑所得の例示)の公表

 令和4年10月7日、政府が8月末まで募集していた「雑所得の例示」に関するパブリックコメント(意見募集)の結果が公表され、同日改正通達が公表されました(所得税基本通達35-1その他雑所得の例示、35-2業務に係る雑所得の例示)。

1.パブリックコメントからの変更点

 パブリックコメントでは、「事業所得」と「業務に係る雑所得(副業収入)」の判定は原則として「その所得を得るための活動が社会通念上事業と称するに至る程度で行っているか」とし、その上で「その所得がその者の主たる所得ではなく(副業)かつ、その所得に係る収入金額が300万円を超えない場合」には特に反証のない限り「業務に係る雑所得」に該当することとされていましたが、修正案では以下のようなケースが「業務に係る雑所得」とされました。

◉記帳・帳簿書類の保存がない、かつ、収入300万円以下(事業実態は無関係)
◉記帳・帳簿書類の保存がない、かつ、事業所得と認められる事実がない(収入は無関係)

2.改正所得税基本通達35-2(業務に係る雑所得の例示)

 本通達は、業務に係る雑所得に該当する所得を例示するとともに、事業所得と認められるかどうかの判定についての考え方を明らかにしたものであり、「事業所得と認められるかどうかは、その所得を得るための活動が、社会通念上事業と称するに至る程度で行っているかどうかで判定する」(上記1【修正案】)という取扱いを明らかにしています。

 この社会通念による判定については、以下の2つの判例に示された諸点を総合勘案して判定することとしています。

 また、「その所得に係る取引を記録した帳簿書類の保存がない場合(その所得に係る収入金額が300万円を超え、かつ、事業所得と認められる事実がある場合を除く。)には、業務に係る雑所得に該当する」としています(上記1【修正案】)。

 結果として、事業所得と業務に係る雑所得は以下のように区分されます。

出典:国税庁 「所得税基本通達の制定について」の一部改正について(法令解釈通達)
   「パブリックコメントからの変更点」「雑所得の範囲の取扱いに関する所得税基本通達の解説」

(文責:税理士法人FP総合研究所)