【No221】リフィル処方箋の導入について

 令和4年1月26日に開催された第513回中央社会保険医療協議会総会において、令和4年度診療報酬改定におけるリフィル処方箋の導入が了承されました。令和4年4月以降の運用の詳細は、今後の中央社会保険医療協議会総会で審議されることとなりますが、リフィル処方箋の導入が医療機関に与える影響は少なくないものと思われますので、現状判明している情報をご案内します。

1.リフィル処方箋とは

 リフィル処方箋とは、一定の期間内であれば反復利用できる処方箋のことを言います。

 現状、薬の処方を希望する場合は、医師の診察を受けて発行された処方箋を持って薬局へ行き、発行された処方箋を提出して薬を処方してもらう必要があります。そのため、薬の処方前には必ず医師の診察と処方箋の発行が必要になります。ところが、リフィル処方箋は反復利用できる処方箋となるため、医師の診察を受けて発行されたリフィル処方箋を持っていれば、一定の期間内であれば医師の診察なしで薬局で薬の処方を受けられることとなります。

2.リフィル処方箋と分割調剤の違い

 分割調剤には、平成28年度診療報酬改定から導入の「医師の指示による場合の分割調剤」、平成20年度診療報酬改定から導入の「後発医薬品を初めて使用する場合の分割調剤」、平成16年度診療報酬改定から導入の「薬剤の長期保存が困難な場合の分割調剤」があります。「医師の指示による場合の分割調剤」は、医師が薬局に対して上限3回までの分割を指示して処方が行われるものです。「後発医薬品を初めて使用する場合の分割調剤」と「薬剤の長期保存が困難な場合の分割調剤」は、薬剤師から医師への連絡は必要となるものの、医師の指示を必要とせず、薬剤師の判断で分割調剤を行うことができます。

 それに対して、リフィル処方箋は反復利用できる期間・回数内であれば、患者の意思で処方が受けられるものとなります。

参照 中医協 総-4-2 個別事項(その8) 医薬品の適切な使用の推進について

3.リフィル処方箋の仕組み

(1)基本的な考え方

 症状が安定している患者について、医師の処方により、医師及び薬剤師の適切な連携の下、一定期間内に処方 箋を反復利用できるリフィル処方箋の仕組みを設けます。

(2)具体的な内容

 リフィル処方箋について、具体的な取扱いを明確にするとともに、処方箋様式をリフィル処方箋に対応可能な様式に変更します。

[対象患者]

 ①医師の処方により、薬剤師による服薬管理の下、一定期間内に処方箋の反復利用が可能である患者

[留意事項]

 ①保険医療機関の保険医がリフィルによる処方が可能と判断した場合には、処方箋の「リフィル可」欄にレ点を記入します。

 ②リフィル処方箋の総使用回数の上限は3回までとします。また、1回当たり投薬期間及び総投薬期間については、医師が、患者の病状等を踏まえ、個別に医学的に適切と判断した期間とします。

 ③保険医療機関及び保険医療養担当規則において、投薬量に限度が定められている医薬品及び湿布薬については、リフィル処方箋による投薬を行うことはできません。

 ④リフィル処方箋の場合も、発行から4日間が1回目の調剤の有効期間となります。2回目以降の調剤については、原則として、前回の調剤日を起点とし、投薬期間を経過する日(次回調剤予定日)の前後7日以内とします。

 ⑤保険薬局は、1回目又は2回目(3回可の場合)に調剤を行った場合、リフィル処方箋に調剤日及び次回調剤予定日を記載するとともに、調剤を実施した保険薬局の名称及び保険薬剤師の氏名を余白又は裏面に記載の上、当該リフィル処方箋の写しを保管すること。また、当該リフィル処方箋の総使用回数の調剤が終わった場合、調剤済処方箋として保管すること。

 ⑥保険薬局の保険薬剤師は、リフィル処方箋により調剤するに当たって、患者の服薬状況等の確認を行い、リフィル処方箋により調剤することが不適切と判断した場合には、調剤を行わず、受診勧奨を行うとともに、処方医に速やかに情報提供を行うこと。また、リフィル処方箋により調剤した場合は、調剤した内容、患者の服薬状況等について必要に応じ処方医へ情報提供を行うこと。

 ⑦保険薬局の保険薬剤師は、リフィル処方箋の交付を受けた患者に対して、継続的な薬学的管理指導のため、同一の保険薬局で調剤を受けるべきである旨を説明すること。

 ⑧保険薬局の保険薬剤師は、患者の次回の調剤を受ける予定を確認すること。予定される時期に患者が来局しない場合は、電話等により調剤の状況を確認すること。患者が他の保険薬局において調剤を受けることを申し出ている場合は、当該他の保険薬局に調剤の状況とともに必要な情報をあらかじめ提供すること。

参照 中医協 総-2 個別改定項目について

4.処方箋料の見直し

(1)基本的な考え方

 患者の状態に応じた適切な処方を評価する観点から、リフィル処方箋により処方を行った場合について、処方箋料の要件を見直します。

(2)具体的な内容

 リフィル処方箋により長期投薬を行った場合に、1回の使用による投与期間が一定期間以内であれば、処方箋料における長期投薬に係る減算規定を適用しないこととします。

参照 中医協 総-2 個別改定項目について

(文責:税理士法人FP総合研究所)

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