【No222】「電子処方箋」について

 厚生労働省は令和4年1月31日に社会保障審議会医療部会を開催し、昨年7月に延期を決めた当初令和4年9月の運用開始予定であった電子処方箋について、その後の進捗動向を確認しました。国は令和5年1月から電子処方箋を運用開始することを目指し、医師法等の関連法を改正するなどの準備を進めていますが、課題も残っています。

1.電子処方箋とは

 電子処方箋とは、オンライン資格確認等システムを拡張し、現在紙で行われている処方箋の運用を、電子で実施する仕組みです。当該システムを利用することにより閲覧できる情報は拡充され、患者が直近に処方や調剤をされた内容の閲覧や、当該データを活用した重複投薬等チェックの結果確認が可能になります。

『厚生労働省 令和4年1月31日 第85回社会保障審議会医療部会 電子処方箋について』より引用

2.電子処方箋の導入意義

 「処方箋の電子化は、地域の医療機関、薬局間における情報共有をさらに促進させることにより、患者に最適な薬物療法を提供することに加え、患者自らが服薬等の医療情報を電子的に管理し、健康増進への活用にもつながるなど、多くのメリットが期待される」と厚生労働省(令和2年4月30日)「電子処方箋の運用ガイドライン 第2版」において電子処方箋のメリットが記載されています。この度、あらためて病院・診療所、薬局、患者ごとに区分し直し、図表を用いて整理されました。

『厚生労働省 令和4年1月31日 第85回社会保障審議会医療部会 電子処方箋について』より引用

3.今後の課題

 今後は医師法、歯科医師法における処方箋関連規定との調整等の法改正検討や電子処方箋の安全かつ正確な運用に向けた環境整備が課題となりますが、一番の課題は電子処方箋の基盤となる「オンライン資格確認等システム」の導入が進んでいないことが挙げられています。

 厚生労働省の令和4年1月27日の第150回社会保障審議会医療保険部会において、オンライン資格確認に必要とされる顔認証付きカードリーダーの申込は約6割(約13万施設)と公表されています。そのうち、システム改修が終了し、準備が完了している施設が約16%、運用を開始している施設が約11%と公表されており、オンライン資格確認等システム導入の加速化に向けた取組・支援が必要と考えられます。

 また、オンライン資格確認等システムの導入が普及しない要因として、マイナンバーカードの保険証利用申込について、利用申込割合13.3%となかなか進んでおらず、マイナポイント第2弾等を活用し利用促進を図っていく必要があります。

 『厚生労働省 令和4年1月27日 第150回社会保障審議会医療保険部会 オンライン資格確認等システムについて」より引用 

(文責:税理士法人FP総合研究所)

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