【No323】医療DX推進体制整備加算について

政府はかねてより、医療分野でのDX(デジタルトランスフォーメーション)を通じたサービスの効率化・質の向上を実現することにより、国民の保健医療の向上を図るとともに、最適な医療を実現するための基盤整備を推進していました。今回の医業経営FPNewsでは令和6年度診療報酬報酬改定において医療DX推進体制整備加算が新設されることになりましたので、その内容についてご案内します。

1.医療DX推進体制整備加算

オンライン資格確認により取得した診療情報・薬剤情報を実際に診療に活用可能な体制を整備し、また、電子処方箋及び電子カルテ情報共有サービスを導入し、質の高い医療を提供するため医療DXに対応する体制を確保している場合の評価が新設されました。

医療DX推進体制整備加算            8点

医療DX推進体制整備加算(歯科点数表初診料) 6点

医療DX推進体制整備加算(調剤基本料)    4点

これらは、医療DX推進に係る体制として別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関を受診した患者に対して初診を行った場合に、月1回に限り算定することが可能となります。

厚生労働省「令和6年度診療報酬改定の概要【医療DXの推進】P5参照 

2.施設基準(医科・歯科医療機関)

算定にあたっては以下の施設基準を満たす必要があります。

(1)療養の給付及び公費負担医療に関する費用の請求に関する命令第1条に規定する電子情報処理組織の使用による請求(いわゆるオンライン請求)が実施されている

(2)健康保険法第3条第13項に規定する電子資格確認(以下「オンライン資格確認」という。)を行う体制が整備されている

(3)オンライン資格確認等システムの活用により、患者の薬剤情報、特定健診情報等を診療を行う診察室、手術室又は処置室等において、医師等が閲覧及び活用できる体制が整備されている

(4)「電子処方箋管理サービスの運用について」に基づく電子処方箋により処方箋を発行できる体制が整備されている

(5)電子処方箋を未導入の場合、その導入予定時期の記載

(6)国等が提供する電子カルテ情報共有サービスにより取得される診療情報等を活用する体制が整備されている

(7)マイナ保険証の利用率が一定割合以上である

(8)届出時点における、直近の社会保険診療報酬支払基金から報告されたマイナ保険証利用率が一定程度以上であること

(9)医療DX推進の体制に関する事項及び質の高い診療を実施するための十分な情報を取得し、及び活用して診療を行うことについて、当該保険医療機関の見やすい場所に掲示している

(10)医療DX推進の体制に関する事項及び情報の取得・活用等についてウェブサイトへ掲載を行っている

ただし、現時点で施設基準を届出を行う場合、上記の10項目のうち(4)及び(5)の電子処方箋に関する項目については、令和7年4月以降に整備されていればよいことになっていますので、提出時点においては未導入でも届出が可能です。

同様に(6)の電子カルテ情報共有サービスを活用する環境の整備については、令和7年10月以降の要件となります。

また、(7)及び(8)については、現時点では記載不要ですが、令和6年10月1日以降に届出をする場合は記載が求められます。 

厚生労働省「医療DX推進体制整備加算の算定要件について」P7参照

3.施設内掲示用パンフレット

2.施設基準(9)を満たすためには、以下のポスターを施設内に掲示する必要があります。リンク先の厚生労働省「オンライン資格確認に関する周知素材について」のページよりダウンロードしてご利用ください。

厚生労働省「オンライン資格確認に関する周知素材について」より引用

4.施設基準の届出期限

令和6年6月1日から医療DX推進体制整備加算を算定するためには同年6月3日までに施設基準の届出を行う必要がありますのでご注意ください。

(文責:税理士法人FP総合研究所)