【No406】令和8年度地域別最低賃金額改定の目安について

令和8年7月28日に開催された第75回中央最低賃金審議会(厚生労働相の諮問機関)において、令和8年度の最低賃金について、全国加重平均で55円(4.9%)引き上げて1,176円とする目安が取りまとめられました。昨年度の66円(6.3%)を下回る目安となりましたが、依然として高水準の引き上げが続く状態となります。今回の医業経営FPNewsでは、第75回中央最低賃金審議会の答申についてご紹介いたします。

1.引上げ額の目安について

地域別最低賃金額の各都道府県の引上げ額の目安については、都道府県の経済実態に応じ、全都道府県をABCの3ランクに分けて、引上げ額の目安が提示されています。

各都道府県の引上げ額の目安については次の表のとおり、Aランク54円、Bランク56円、Cランク56円となっています。

厚生労働省「令和8年度地域別最低賃金額改定の目安について」より引用 

2.各都道府県別の最低賃金の目安

今回の答申において示された目安どおりに改定がおこなわれた場合の地域別最低賃金は以下のようになります。

ランク

都道府県名

最低賃金時間額(単位:円)

目安どおりの改定があった場合

A

東 京

1,226

1,280

神 奈 川

1,225

1,279

大 阪

1,177

1,231

埼 玉

1,141

1,195

愛 知

1,140

1,194

千 葉

1,140

1,194

B

京 都

1,122

1,178

兵 庫

1,116

1,172

静 岡

1,097

1,153

三 重

1,087

1,143

広 島

1,085

1,141

滋 賀

1,080

1,136

北 海 道

1,075

1,131

栃 木

1,068

1,124

茨 城

1,074

1,130

岐 阜

1,065

1,121

富 山

1,062

1,118

長 野

1,061

1,117

福 岡

1,057

1,113

山 梨

1,052

1,108

奈 良

1,051

1,107

群 馬

1,063

1,119

石 川

1,054

1,110

岡 山

1,047

1,103

新 潟

1,050

1,106

福 井

1,053

1,109

和 歌 山

1,045

1,101

山 口

1,043

1,099

宮 城

1,038

1,094

香 川

1,036

1,092

島 根

1,033

1,089

福 島

1,033

1,089

愛 媛

1,033

1,089

徳 島

1,046

1,102

C

山 形

1,032

1,088

鳥 取

1,030

1,086

佐 賀

1,030

1,086

大 分

1,035

1,091

青 森

1,029

1,085

長 崎

1,031

1,087

熊 本

1,034

1,090

秋 田

1,031

1,087

高 知

1,023

1,079

宮 崎

1,023

1,079

鹿 児 島

1,026

1,082

沖 縄

1,023

1,079

岩 手

1,031

1,087

厚生労働省「令和7年度地域別最低賃金改定状況」参照

 3.令和8年度の最低賃金決定から発効日までの流れ

今後は、各地方最低賃金審議会で、この答申を参考にしつつ、地域における賃金実態調査や参考人の意見等も踏まえた調査審議の上、答申を行い、各都道府県労働局長が地域別最低賃金額を決定することとなります。

最低賃金の発効日については、都道府県ごとに異なりますが、昨年は10月1日から翌年3月31日までの間に発効日を迎えています。

従業員を雇用する事業者は、事業所を構える都道府県の最低賃金改定額及び発効日に注意し、あらかじめ改定後に最低賃金に抵触する従業員の有無や求人情報等の内容の確認が必要となります。

厚生労働省「令和7年度地域別最低賃金改定状況」参照

4.さいごに

最低賃金の改定は、直近10年間においても毎年実施されており、今後もこの傾向が続くことが予想されます。

医療機関では、年収制限の範囲内で勤務するパートタイマーを雇用しているケースが多いため、最低賃金の上昇により勤務時間を減らさざるを得ない状況が発生する可能性があります。昨今は採用に苦労している医療機関も多いため、雇用人数の調整など、早めの対応が重要となります。

(文責:税理士法人FP総合研究所)