【no709】新型コロナウイルス感染症に伴う助成金の課税関係

新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、国や地方公共団体から助成金が支給されることがありますが、こうした助成金 を個人が受け取られた際の課税関係について解説します。

1.基本的な考え方

  助成金は個別の事実関係によって課税又は非課税のいずれとなるかを判断する必要があります。

非課税となるもの 課税となるもの
(1)助成金の支給の根拠となる法令等の規定により非課税 所得となるもの
(2)次のような所得税法の規定により非課税所得とされる もの
・学資として支給される金品
・心身又は資産に加えられた損害について支給を受ける相 当の見舞金
(1)事業所得等に区分されるもの 事業に関して支給される助成金
(2)一時所得に区分されるもの 臨時的に一定所得水準以下の方に対して支給するなど、 事業に関連しないもので、一時に支給される助成金
(3)雑所得に区分されるもの 上記(1)(2)に該当しない助成金

※助成金には商品券などの金銭以外の経済的利益も含まれます。

2.具体的な助成金の課税判定

新型コロナウイルス感染症等の影響に関連して創設された助成金等の課税関係については次のとおりとなります。

非課税
◎助成金の支給の根拠となる法令等の規定により非課税所得となるもの ・特別定額給付金 (新型コロナ税特法4条1 項一号) ・子育て世帯への臨時特別給付金 (新型コロナ税特法4条1 項二号) ◎所得税法が非課税の根拠となるもの ・企業主導型ベビーシッター利用者支援事業の特例措置における割引券(所得税法9条1項十七号) ・東京都のベビーシッター利用支援事業における助成(所得税法9条1項十七号)
課税 ◎事業所得等に区分されるもの ・小学校休業等対応助成金 ・小学校休業等対応支援金 ・雇用調整助成金 ・持続化給付金 ・東京都の感染拡大防止協力金 など

上記に記載のない助成金等の課税関係については、その助成金の支給元である国や地方公共団体に確認が必要となります。

3.課税の有無と申告の必要性

特別定額給付金、子育て世帯への臨時特別給付金については大多数の方がその支給の対象となることが考えられますが、 これについては非課税のため申告の必要はありません。 事業所得等に区分される助成金は事業に係る必要経費の補てんを目的としており、助成金の支給額を含めた1 年間の収入 から必要経費を差し引いた収支が、黒字となる場合には課税されることとなり申告が必要となります。具体的には、次のよ うに計算します。

なお、消費税については課税取引に該当しないため課税の対象とはなりません。 

(担当:藤田 博久)