【No858】後期高齢者の医療費の窓口負担割合の見直しについて

 後期高齢者の方の医療費の窓口負担割合について、令和4年10月1日から一定以上の所得のある後期高齢者の方は、現役並み所得者(窓口負担割合3割)を除き、医療費の窓口負担割合が2割になります。

 これにより、これまで、窓口負担割合が1割だった方が2割となる場合がありますので、ご説明します。

1.現在の窓口負担割合の判定方法

 医療費に関して、後期高齢者の方の窓口負担割合については、現在は現役並み所得者(3割)と一般所得者等(1割)の2区分となっています。

 窓口負担割合に関して、現役並み所得者の3割負担は令和4年10月1日以降も変更はありませんので、まず現役並み所得者について、ご説明します。

【現役並み所得者】

 毎年8月1日現在で当該年度の「住民税課税所得額(各種所得控除後の所得額)」が145万円以上ある被保険者およびこの方と同じ世帯に属する被保険者は、すべて現役並み所得者として3割負担となります。(ただし、昭和20年1月2日以降生まれの被保険者と同一世帯の被保険者の賦課のもととなる所得金額(注)の合計額が210万円以下の場合は1割負担となります。)

(注)賦課のもととなる所得金額とは、前年の総所得金額および山林所得金額ならびに他の所得と区分して計算される所得の金額(分離課税として申告された株式の譲渡所得や配当所得・土地等の譲渡所得など)の合計額から基礎控除額(合計所得金額が2,400万円以下の場合は43万円)を控除した額です。(雑損失の繰越控除額は控除しません。)

【基準収入額適用申請により1割負担となる場合】

 上記の要件に該当して、現役並み所得者として3割負担と判定された場合でも、収入額が次表の基準に該当するときは、市区町村の担当窓口に申請(基準収入額適用申請)をすることで、1割負担とされます。

◎同一世帯に被保険者がお一人の場合

◎同一世帯に被保険者がお一人で、かつ、同一世帯に70歳以上75歳未満の方がいる方の場合

(※3)被保険者本人の収入額が383万円未満の場合は、申請により1割(上表参照)となります。

◎ 同一世帯に被保険者が二人以上いる場合

(※1)昭和20年1月2日以降生まれの被保険者と同一世帯の被保険者の賦課のもととなる所得金額の合計額が210万円以下の場合は1割負担となります。

※収入とは、所得税法上に規定する各種所得の金額(退職所得の金額を除く)の計算上収入金額とすべきものの合計額であり、必要経費や公的年金控除などを差し引く前の金額です(所得金額ではありません)。

※収支上の損益にかかわらず、確定申告したものはすべて上記収入金額に含まれます(ただし、上場株式等に係る配当所得等及び譲渡所得について、個人住民税において申告不要を選択した場合は含まれません)。

2.見直し後の窓口負担割合の判定

見直し後の窓口負担割合は下記のチャートに従って判定されることとなります。

《出典:厚生労働省HP》

3.配慮措置

 令和4年10月1日の施行後3年間(令和7年9月30日まで)は、2割負担となる方について、1か月の外来医療の窓口負担割合の引き上げに伴う負担増加額を3,000円までに抑える措置が講じられます(入院の医療費は対象外)。

(出典:厚生労働省HPより)

(文責:税理士法人FP総合研究所)