【No564】外国子会社から配当金を受け取る時の注意点

外国子会社から配当金を受け取った際の税務処理は、国内の配当とは異なる独自のルール(外国子会社配当益金不算入制度)が適用されます。実務で重要となる「益金不算入(日本の法人税がかからない仕組み)」と「外国源泉税の損金不算入」の基本的な取り扱いを整理します。

1. 外国子会社から受ける配当等の益金不算入制度の概要

内国法人が一定の要件を満たす外国子会社から受ける剰余金の配当等については、原則としてその配当等の額から費用の額(配当等の額の5%相当額)を控除した残額が益金に算入されません。

(1)外国子会社の要件(保有割合)

原則として、内国法人がその外国法人の発行済株式又は出資の総数又は総額の25%以上を保有していることなどの要件を満たす必要があります。

(2)適用除外(損金算入される配当)

外国子会社の所在地国の法令において、その配当等の額が外国子会社の所得計算上で「損金の額に算入」される場合、その 損金算入された部分の金額(損金算入対応受取配当等の額)については、日本の内国法人側で益金不算入の対象から除外され、課税対象となりますので注意が必要です。
なお、一部が除外される場合、益金不算入額の計算において控除される「費用の額(5%)」は、受け取った配当等の総額からこの損金算入対応受取配当等の額を差し引いた残額をベースに計算します。

2. 配当等に係る外国源泉税の損金不算入の原則

内国法人が益金不算入制度の適用を受ける配当等の額について、現地で課された外国源泉税等の額は、各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入されません。

益金不算入制度の対象となる配当等は、日本国内においてすでに非課税扱いとされており、これによって国際的な二重課税が排除されています。そのため、現地で課税された外国源泉税等については、重ねて損金(経費)に算入することは認められないという取り扱いになります。

3. 外貨で配当を受け取った場合の換算

外国子会社からの配当を外貨で受け取った場合、その円換算額は原則として取引時における外国為替の売買相場によりますが、継続適用を条件として、取引日の属する月の前月の平均相場(電信売買の仲値)などを使用することも認められています。

(文責:税理士法人FP総合研究所)