【No306】令和5年度厚生労働省補正予算について

 令和5年11月29日に令和5年度厚生労働省補正予算案が成立しました。今回の医業経営FPNewsでは、この中から一部の施策をピックアップしてご案内します。

1.年収の壁対策コールセンターの設置等 5.4億円

 医業経営FPNews No.305でご案内した「年収の壁・支援強化パッケージ」について、労働者や企業等からの相談が増加することが予測されるため、コールセンターの設置やチャットボットの導入によりワンストップで対応する環境整備を行い、利便性を向上させることを狙いとします。

厚生労働省 令和5年度補正予算案の主要施策集 P.39より引用

2.オンライン資格確認の用途拡大等の推進 262億円

 オンライン資格確認等システムは、マイナンバーカードを健康保険証として利用するなどの使用用途がありますが、そのシステムを基盤として、訪問診療や柔整あはき(柔道整復、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう「(以下、同様。)」)、健診実施機関等においてもオンラインにて資格情報を確認することができる仕組みを構築するなどの用途拡大に向けたシステム等の改修を行います。また、訪問診療や柔整あはき、健診実施機関等がオンライン資格確認に使用する機器を導入する際には、その費用に係る財政支援を行います。

厚生労働省 令和5年度補正予算案の主要施策集 P.53より引用

3.マイナ保険証利用促進のための医療機関等への支援 217億円

 医療現場におけるマイナ保険証の利用勧奨に対して支援を実施することで、マイナ保険証の利用促進を図ります。支援内容は、①初再診時におけるマイナ保険証の利用率の増加量をもとに支援金を交付すること、②マイナ保険証の月利用件数が一定数を超えた場合に顔認証付きカードリーダーの増設費用の一部を援助することの二つとなります。詳しい条件は下記リンクをご参照ください。

厚生労働省 令和5年度補正予算案の主要施策集 P.54より引用

4.電子処方箋の機能拡充の促進事業 76億円

 リフィル処方箋、口頭同意による重複投薬等チェック結果閲覧、マイナンバーカードによる電子署名対応等の電子処方箋管理サービスの新機能の導入を促進するため、導入費用への補助を実施します。新機能導入のためのシステム改修費用は、下記のものが補助の対象となります。

①基本パッケージ改修費用:電子カルテシステム、レセプト電算化システム等の既存システム改修にかかる費用

②接続・周辺機器費用:オンライン資格確認端末の設定作業等

③システム適用作業費用:現地システム環境適用のための運用調査・設計、システムセットアップ、運用テスト、運用立会い等

厚生労働省 令和5年度補正予算案の主要施策集 P.60より引用

5.全国医療情報プラットフォーム開発事業 69億円

 電子カルテ情報等を共有・交換する電子カルテ情報共有サービス(仮称)を開発し、保険・医療・介護の情報を共有可能な「全国医療情報プラットフォーム」を構築します。

厚生労働省 令和5年度補正予算案の主要施策集 P.61より引用

6.医薬品安定供給体制緊急整備補助金 14億円

 現在、医療上必要性の高い医薬品が、供給停止や限定出荷状態となっています。その大規模な供給不安の解消に向けた増産や製造再開に係る生産計画を策定し申請した製造業者に対して、必要な製造設備の整備に係る費用の補助を行います。また、増産等に現在も注力している企業が、さらに国からの要請により増産に対応する場合には、その増産に係る人件費の補助を行います。

厚生労働省 令和5年度補正予算案の主要施策集 P.65より引用

(文責:税理士法人FP総合研究所)