【No452】令和6年度 税制改正大綱~賃上げ促進税制の見直し

 構造的な賃上げの実現をめざし、給与等の支給額が増加した場合の税額控除制度について、見直しや新たな措置が講じられます。

1.全法人向け(大規模法人)

 給与等の支給額が増加した場合の税額控除制度について、見直しを行った上、その適用期限が3年延長されます。

*1  雇用者給与等支給額は、雇用保険の一般被保険者に限られない国内雇用者に対する給与等です。

  なお、看護職員処遇改善評価料及び介護職員処遇改善加算等の金額は「給与等に充てるため他の者から支払を受ける金額」には含まれません。

*2 継続雇用者とは当期及び前期の全期間の各月分の給与等の支給額がある雇用者で一定の者をいいます。

*3 教育訓練費とは、法人がその使用人の職務に必要な技術又は知識を習得させ、又は向上させるために支出する費用のうち一定のものをいいます。教育訓練の対象者は、法人又は個人の国内雇用者です。法人の役員又は個人事業主、使用人兼務役員、法人の役員又は個人事業主の特殊関係者、内定者等の入社予定者は対象外です。

*4 子育てサポート企業として、厚生労働大臣が認定するのがくるみん認定です。くるみん認定を既に受け、相当程度両立支援の制度の導入や利用が進み、高い水準の取組を行っている企業として評価され、継続的な取組を促進するため認定されるのが「プラチナくるみん」です。

*5 女性の活躍を推進する企業として厚生労働大臣が認定する「えるぼし認定」のうち、取り組みの実施状況が特に優良である等の、一定の要件を満たした場合には、「プラチナえるぼし」認定がされます。

*6 資本金の額等が10億円以上であり,かつ,常時使用する従業員の数が1,000人以上の企業の場合には、「給与等の支給額の引上げの方針、取引先との適切な関係の構築の方針その他の事項についてインターネットを利用する方法により公表したこと」を経済産業大臣に届け出ている場合に限り適用を認められます。

2.中堅企業向けの賃上げ促進税制の新設

 青色申告法人で常時使用人2,000人以下であるもの(その法人及びその法人との間にその法人による支配関係がある法人の常時使用する従業員の数の合計数が1万人を超えるものを除く)が下記適用期間において国内雇用者に対して給与等を支給する場合において、継続雇用者給与等支給額の継続雇用者比較給与等支給額に対する増加割合が3%以上であるときは、控除対象雇用者給与等支給増加額の10%の税額控除ができる措置が加えられます。

3.中小企業における賃上げ促進税制の見直し

 中小企業向けの措置について、以下の見直しを行い、控除限度超過額は5年間の繰越ができるとした上、適用期限が3年延長されます。

(*7) 「雇用者給与等支給額」とは、全ての国内雇用者に対する給与等の支給額の合計額をいい、継続雇用者に限定されません。

*大綱段階であり、最終的には来年3月に発表される法案をもとに国会を通過して初めて法律となりますので、現段階が確定ではないことをご了解下さい。

(文責:税理士法人FP総合研究所)